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3Dで描く古建築の細部意匠

by mosoku

  1. 斗きょう − 手先
    1. 斗きょうの組物の種類
      斗きょうは、斗と肘木とで組まれていますが、つぎのように分類されています。

      • 舟肘木  −−−−斗を用いず柱上に直接舟形の肘木をのせ、桁を受けた形式。
      • 大斗肘木−−−−舟肘木の下に大斗が含まれた形式。
      • 二ツ斗  −−−−一つの短い肘木の上に2個の斗を、下に大斗をおく形式。
      • 三ツ斗  −−−−平三ツ斗と出三ツ斗に分かれる。
      • 平三ツ斗−−−−斗が三個になった形式。





      • 出三ツ斗−−−−平三ツ斗が直交した形で、肘木は十字形となる。



        平三ツ斗と出三ツ斗を組み合わせた例



      • 連三ツ斗−−−−三ツ斗において桁の一方が長く出ている場合にその端の垂下を防ぐ
                        ため肘木を伸ばし小斗を四個のせた形式。

      • 出組    −−−−大斗から手前方向に肘木を出し、その上に斗、斗の上に肘木、
                        肘木の上に三つの斗を載せ、その三つの斗が丸桁を支える形式。

      出組のように斗と肘木で斗きょうを構成している場合、深い軒を支えるときにいくつ出組を挺出しているか
      をあらわすのに、「手先」という用語を使います。

      「手先」は、壁面から前に出る肘木の上に載った斗の幾つ目に軒桁(丸桁)があるかを現すもので、
      「出組」の場合には、「一手先」ということになります。
      ただ、通常は、「一手先」とは呼ばないで「出組」と呼んでいます。


    2. 手先の種類
      • 出組 − 一手先


        もう少し実例に近い例



      • 二手先
        • 出組のさらに一手先進んだもので、軒桁の類は柱の線から二手だけ進んだところに
          位置する組み方です。

        • 組み方も複雑になり、斗、肘木のほかに尾だるき、支輪(しりん)、軒天井などが
          加わってきます。




        • 尾だるきを全く使わない和様
        • 尾だるき、支輪、軒天井を備え、かつ和様と禅宗様がいりまじった例


        • 一手先目の壁に並行する肘木が略されたもの
          (下図)




        • 尾だるき−−−斗きょうに組み込まれた斜め下に向かう湾曲材
        • 支輪    −−−S型をした並んだ材
        • 軒天井  −−−支輪の下に見える狭い天井




    参考文献
    • 近藤 豊 古建築の細部意匠 大河出版
    • 西 和夫 図解 古建築入門 −日本建築はどう造られているか 彰国社


    当ページは、上記文献を参考に作成しましたが、なにぶん建築については素人ですので間違った解釈、3Dの作成
    があるかもしれません。
    もし、ページ内で気が付いた点がありましたら、御連絡お願いします。



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